レポート

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【With Community】力を合わせて、まちとひとを守る~川西コミュニティ

マルタスでは、住民が力を合わせて地域をより良くするために活動している丸亀市内の各コミュニティを取材しています。

丸亀市には、概ね小学校区を単位とした17の地域コミュニティが形成されています。
コミュニティは、地域にある自治会や老人会、民生児童委員会、PTAをはじめとする各種団体などにより構成されています。それぞれのコミュニティでは、地域の活動計画となる「まちづくり計画」を策定し、広報誌の発行、コミュニティまつり、環境美化、防災訓練、子育て支援などの事業を行い、地域の課題解決と、特色のあるまちづくりに取り組んでいます。



今回は、川西コミュニティについて紹介します。


川西地区は讃岐平野のほぼ中央に位置し、北は双子山のあたりから土器川に沿って南北4.3km、東西1.2kmほどの広さのまちです。丸亀城から見て辰の方向にあるため、小学校には「城辰(じょうしん)小学校」という名前がついています。
昭和初期は水田農業が盛んな農村地区でしたが、高度経済成長の展開によって丸亀市内や番の州に工業地帯が発達したことで人口が増加し、地区内には商業施設なども進出して生活環境が整いながらも豊かな自然も残る地区となっています。

川西コミュニティは、総務部・人権部・防災部・環境部・女性部・福祉部・青少年育成部・体育部の8部会で構成されています。
2020年に立てられた「第2次まちづくり計画」では、以下の4つの重点目標が掲げられました。
①みんなでつくる ②安心して暮らせる ③健康に暮らせる ④活力みなぎる
それぞれの部会が、地域の課題と向き合いながらまちづくりに取り組んでいます。

川西コミュニティの環境・防災活動

川西コミュニティでは、特に環境や防災に力を入れて活動を行っています。

川西地区南部森林公園



2020年ころから取り組まれてきた森林の整備プロジェクト。長年放置された竹林に不法投棄などがあり、衛生や治安の悪化を懸念し川西地区地域づくり推進協議会が整備に乗り出しました。竹の伐採やごみの撤去などから地道な整備を行い、地元住民や城辰小学校の児童らが植樹に参加するなど、約5年の歳月をかけて2024年4月に完成しました。

緑化活動(土器川清掃)



自治会や地域の皆さん、川西地区にある企業からも有志が集まり土器川の清掃を行っています。土器川の左岸を約5kmに渡りごみ拾いを行い、環境活動に努めています。

自主防災組織



川西地区の「自主防災組織」は、これまでに防災まちづくり大賞や内閣総理大臣表彰などを受賞しており、様々な取組が評価されています。
夜間や小学校などの教育施設、福祉施設などでの定期的な避難訓練の実施や防災倉庫、避難所生活用品の整備など年間を通して防災活動に取り組んでいます。現在では防災マップのデジタル化に取り組むなど、先進的な活動が注目を集めています。
また、東日本大震災や熊本地震、岡山県倉敷市真備町の復興支援など、多くの活動実績を積み重ねています。

防災キャンプ



2024年7月27日(土)、丸亀市社会福祉協議会主催の「こどもふくしセミナー夏休みおやこ防災ワークショップ」が開催されました。4月に完成した川西地区の森林公園で行われ、また、川西地区自主防災会の協力のもと、丸亀市内の親子42名が参加しました。実際に消火器やAEDを使った体験や、新聞を利用するスリッパ作り、森林公園の伐採竹を使ったワークショップなど防災に関わる知識を親子で高めました。その後は、大きな釜で煮込まれたカレーライスが振る舞われました。



川西コミュニティのこれから

今後は、学生にもコミュニティ活動に参加してもらうことを目標にしています。川西コミュニティの方が大学に防災訓練や講師として向かうことがあり、それをきっかけにコミュニティの防災活動にも参加してもらいたいと考えています。

次回は、川西コミュニティで活躍する人物について紹介します。