レポート

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【With Community】ふれあいと助け合いのまちづくり~栗熊コミュニティ

マルタスでは、住民が力を合わせて地域をより良くするために活動している丸亀市内の各コミュニティを取材しています。

丸亀市には、概ね小学校区を単位とした17の地域コミュニティが形成されています。
コミュニティは、地域にある自治会や老人会、民生児童委員会、PTAをはじめとする各種団体などにより構成されています。それぞれのコミュニティでは、地域の活動計画となる「まちづくり計画」を策定し、広報誌の発行、コミュニティまつり、環境美化、防災訓練、子育て支援などの事業を行い、地域の課題解決と、特色のあるまちづくりに取り組んでいます。



今回は、栗熊コミュニティについて紹介します。



栗熊地区は、丸亀市の南東部に位置し、北には飯野山、南には大高見峰・猫山、東には堤山が望む緑豊かな地域です。まちの中央に高松と琴平をつなぐ国道32号と、私鉄「ことでん」が走ります。
国道32号を境に、北部には平野部が南部には山間地丘陵地が広がります。ため池も多く、稲作を中心に、麦や菊、キャベツなどの栽培も盛んです。
また、国指定史跡である快天山古墳や市指定史跡である栗隅城跡など、歴史的にも価値がある史跡がまちには点在しており、自然と歴史文化が共存しています。

栗熊コミュニティは、総務、環境安全、保健福祉、スポーツ育成、文化、見守りの6部会で成り立ちます。
令和4年度に行われたまちづくり計画策定にあたり、栗熊地区では住民アンケートを実施しました。
アンケートでは、87%以上の方が「栗熊は住みやすく、子育てしやすい環境にある」と、83%の人がこれからも住み続けたいと回答しました。一方で、高齢者世帯を中心に将来の不安や子どもたちの居場所に対する不満など、課題も見えてきました。

そこで、令和4年に策定された第Ⅲ期まちづくり計画では、これらのアンケートを元にシンボルテーマを「ふれあいと助け合いのまち栗熊」とし、5つの重点目標を掲げました。

①健康で安心してくらせるまち
②心豊かな子どもが育つまち
③みんなが助け合うまち
④にぎわいと活力のあるまち
⑤自然や歴史文化を大切にするまち

栗熊コミュニティセンター



地域の拠点であるコミュニティセンターは、旧綾歌町役場を利用したもので、図書館と丸亀市綾歌市民センターが併設しています。栗熊コミュニティには、まちの人が考えたという 「クリックマン」というマスコットキャラクターがいます。



顔をよく見ると「く」と「り」という文字が描かれていて、丸いからだと丸い目がかわいい愛らしいキャラクターは、地域内の様々なイベントで活躍しています。また、コミュニティにはテーマソングがあり、クリックマンと地域の皆さんが一緒にダンスする動画がYouTubeにアップされています。

クリックマン見守り隊
子どもたちの見守り活動に力を入れており、青パト(青色防犯パトロール、青色の回転灯を点灯させて行う自主防犯パトロールのこと)の巡回や、子どもたちの下校時にボランティアによる付き添い活動などを実施しています。ボランティアの皆さんは、子どもたちとコミュニケーションを取りながら一緒に通学路を歩くそうで、子どもたちは地域の人に見守られながら登下校を楽しみます。

夏休み期間中には、「栗っこ応援隊サマースクール」が開催され、期間中は、将棋大会や工作・絵画教室など様々な催しが企画され、多くの子どもたちが楽しみながら学びを深めます。



あつマロン



いつでも気軽に立ち寄ることのできる交流の場「あつマロン」が令和4年7月にスタートしました。イベントが開催されたり、センターに訪れた人がおしゃべりを楽しんだりと地域の皆さんが思い思いに利用されています。名称は、「さんさん快天(広報)」で募集し、当時の小学校3年生のアイデアで命名されました。地域の皆さんが気軽に集える居場所となっています。

栗熊コミュニティまつり



11月に開催されるコミュニティまつり。栗熊保育所、栗熊小学校、綾歌中学校など地域の子どもたちによるパフォーマンスやコミュニティによるバザーなど、多くの催しが行われます。また、生涯学習の発表の場として、琴や太鼓の演奏、菊、絵画、写真などの展示なども併せて行われ、地域の皆さんの笑顔と賑わいがあふれるイベントです。

防災活動



年に4~5回ほど開催する防災訓練では、簡易ベッドや簡易トイレの作り方、消火訓練、飯山高校看護科と合同でのAED講習など、様々な災害を想定した内容を考えています。また、自治会長、防災担当者、自主防災会でまち歩きを実施しています。以前大雨で被害のあった付近では、地元住民などに話を聞き、状況を把握するなどしてハザードマップの見直しなどをしています。

次回は、栗熊コミュニティで活躍する人物について紹介します。