【Expanding story ~まるがめの市民活動~】「つなぐ」思い。大手前丸亀中学・高等学校
| まちのヒト・コト
マルタスでは、市民活動登録を行う皆さんに、活動に対する思いやこれからのことなどをインタビューしています。
皆さんが行う「市民活動」とは何なのか?活動に対する「思い」とは?
それぞれの活動のスタート、これまで、そしてこれからをお伺いしています。
是非皆さんの活動や思い、踏み出した一歩をご覧ください。
今回は、「大手前丸亀中学・高等学校」の金子さんにお話を聞きました。
姉からつながったもの
活動を始められたきっかけからお話をお伺いしても大丈夫ですか?
活動のきっかけは、私の姉の代がこの活動を作り上げたんですけど、一番最初のきっかけとなるのが姉が幼稚園の時にお友達と作った紙芝居です。
姉がそれを基に子どもたちと触れ合えるボランティアをしたいと思ったのがきっかけです。そこから先生方に相談したところ、マルタスとつないでいただいて 、友達にも協力してもらって、活動は始まりました。
世代が変わって新しいメンバーになったと思うんですが、メンバーをどのように集めたのか教えてください。
私の代は姉からの引き継ぎで募集をかけました。メンバー募集を見て来てくれた人たちと、個人的に私が一緒にしたかった子を誘って、現在、9名在籍しています。
メンバー同士の打ち合わせはどのようにされていますか?
まずは、様々なところからインスピレーションを受け、大枠の案を作っています。先生から環境系のものを作ってと言われて、考える時もあれば、その他の活動として行っているボランティアで得た知識から考えるものもあります。
また、子どもたちに教えたい、知ってほしいなっていうのを題材にすることもあるし、地元のキャラクターを交えて考えることもあります。
以前「おじょもします」という作品があったと思うんですが、その時から活動には関わられていたんですか?
「おじょもします」は姉の代の最後の作品で、私たちも体験でちょっと参加させてもらっていました。私は前々からお手伝いをしていたんですが、現在のメンバーが高校一年生ばかりだったので、先輩の中に入って一緒に学ぼう!ということで参加し、教えていただきました。
みんなの得意を活かして作りあげる
作品制作はどのようにされていますか?
みんなの意見を取り入れながら、絵が得意な子、塗るのが得意な子、それぞれの得意分野を活かせるように制作しています。
物語自体は、作品にもよるんですけど、基本その基となるものを、考えてくるんですよ。私とかそうで、友達と「ここどう?」みたいなことを相談しながら、大まかな物語を作って、じゃあこういう絵にしようか、下書きどうする?みたいな。
下書きでも、ここにこれを置きたいみたいなイメージだけを小さいノートにざっくり描いて、それを友達に見せて、絵のうまい子が画用紙に清書してくれます。
製作途中でもみんなに共有しながら、気になるところあったら言いあっています。出来上がるまでの協力体制があるからこそ作り上げることができるので、本当に友達に恵まれています。
作品の製作期間はどれくらいですか?
この前の作品で言うと、テスト週間があったので結構ギリギリだったんですけど、理想の製作期間は約一ヶ月です。題材自体はそれぐらいに終わっているんですが、みんなで集まってやるのが難しいので、間に合わなかったら、持ち帰ってしています。
作品を制作される際に作っていて難しいなって思うことや、逆に本番に実施してみて嬉しいなっていうことを教えてください。
気をつけていることは作るときに、子どもたちに分かりやすいような言葉遣いにするとか、その絵を見て、ぱっとこの動物だって分かるようにすることです。
場面が変わったら誰なのか分からなくならないように、同じ子だよって分かるビジュアルで描いています。何人もが制作に関わるので、色がちょっとずつ変わっていったりしますが、全員で共有し合いながら制作しています。 現在、先輩の作品も入れて、5作品あります。
活動を継続していて嬉しかったことはありますか?
読んでいる時に、「何々がおる」とか言ってくれると、結構やりがいに感じます。また、読み終わった後に「え、短い、もっと聞きたい」と言ってくれたときは、「よっしゃっ!」って思います。
読み聞かせも感情がすごく入っていて、演技もプロ意識を感じたのですが何か意識されていることはありますか?
勧誘した子が演劇部の子がいるんですよ。その子がこだわりがあって、「こうしたらうまくなるよ」って教えてもらっています。地声でも後ろの方まで声が聞こえていて、さすがですね。
学校以外で得られる学び
今回市民活動として、子ども向けの取り組みをしていますが、学業との両立はどうしていますか?
大変そうかもしれないんですが、逆に私はいいなと思っていて、学校の中だけだったら普通に暮らして過ごしているだけですが、外に出てみたら逆に学校のことが活かされたりしています。私が嬉しいのは、探究の時間に、「この前の絵本の活動でこんなことがあった!」っていうアイデアがすごい湧いてくるんですよ。部活や勉強はありますが、昼休みなど、みんなの都合がいい時でいいからここに来てって言ったら、まあ誰かしらは来てくれるので進められる時に進めています。みんな積極的に来てくれるので。
ちなみに、お姉さんと活動についてお話ししたりするんですか?
私はすぐに姉に「これどう?」って聞いています。「今ここまで進んでるけど、大丈夫かな?」みたいな。ちょっときつくなったら教えてくれるので。姉以外の先輩もたまに覗きに来てくれるので、すごい嬉しいです。
一緒に活動されているメンバーからは、活動に対してどんな感想や思いが聞かれますか?
最初はやっぱり結構緊張しています。でも、終わった後はみんな「楽しかった」「あそこで、あの男の子がやってくれて嬉しかったよな」とか、私自身も、読み聞かせだけじゃなくて、交流があっていいなと思っています。声かけもちょっと、難しかったりするんですが、そこに飛び込んでいって交流してくれるので、ありがたいなと思っています。
今の活動について課題はありますか?
私が思っていることは、もうちょっと計画的に進めたいなというのはあります。作品によっては、外部の人と関わることもあるので、元としたものがこんな作品になりましたと、見せなければなりません。そのためには、1週間前ぐらいに、完成したいなというのはありますね。
読み聞かせに参加した子どもたちにその活動を通して、どんなことを感じてもらいたいですか?
まずは楽しんでもらいたいです。そして、次に来る時に「また来たいな」って思ってもらえるようになりたいです。欲を言えば、絵本の題材となったものに興味を持って、調べるまではいかなくても、こんなのがあったよって、おうちの人に話してくれたら嬉しいなと思います。
今年度はどのように活動していきたいですか?
まずは先輩方がつないでいってくれた活動も続けていきたいなっていうのもありますし、ただ続けるだけじゃなくて、ちょっと私たち流に変えていきたいなとは考えています。今、考えているのが、読むだけじゃなくて、手遊びを入れたいと思っていて、見るだけではなく、主体的に子どもたちも参加できるようなお話会にしたいなって思っています。
これから市民活動をする学生に向けてメッセージをお願いします。
まずは何か活動したいなって思ったら、周りの人に声をかけることが大事だなと思っています。友達でもいいし、先生でもいいし、マルタスの皆さんでも。ちょっと声をかけたら結構参加してくれたりするので、そこから輪が広がっていくなっていうのは感じています。


