【Expanding Story~まるがめの市民活動】子どもたちにからだを動かす楽しさを伝え、スポーツでまちに元気を。あしあと寺子屋
| まちのヒト・コト
マルタスでは、市民活動登録を行う皆さんに、活動に対する思いやこれからのことなどをインタビューしています。
皆さんは行う「市民活動」とは何なのか?活動に対する「思い」とは?
それぞれの活動のスタート、これまで、そしてこれからをお伺いしています。
是非皆さんの活動や思い、踏み出した一歩をご覧ください。
今回は、「あしあと寺子屋」の清家さんにお話を聞きました。

活動のスタート
活動のきっかけを教えてください。
子どものころ野球をしており、小学生のころまでは思ったように体が動いていましたが、体の使い方を知らないままに力任せにボールを投げていたこともあってか肘を痛めてしまいました。それから精神的にも落ち込んでしまい、今思えば鬱っぽい学生時代を過ごしていました。それがきっかけで施術家となり、自分の経験を活かしながら子どもたちや丸亀市の方の少しでも役に立てればと思い、活動を始めました。
市民活動登録のきっかけは?
子どものころ野球をしており、小学生のころまでは思ったように体が動いていましたが、体の使い方を知らないままに力任せにボールを投げていたこともあってか肘を痛めてしまいました。それから精神的にも落ち込んでしまい、今思えば鬱っぽい学生時代を過ごしていました。それがきっかけで施術家となり、自分の経験を活かしながら子どもたちや丸亀市の方の少しでも役に立てればと思い、活動を始めました。
会社勤めから独立するタイミングで登録を行いました。マルタスで活動することで、運動指導者や施術家として今までも業務として行っていた「うんどうあそび」やツボ押しを通して、より多くの人に会えるのではないかなという期待感があったので、相談して登録に至りました。
それまでは別のところで活動されていたのですか?
会社員として業務として、「うんどうあそび」や「ツボ押し&体操」などを行っていたので「市民活動」は特にしていませんでした。マルタスでの活動は「市民活動ってこういう感じかな?」というのを探りながら2~3年掛けて掴んでいきました。
活動の目的を教えてください。
「うんどうあそび」という切り口で、子どもたちに体を動かす楽しさを伝えることです。また、それを親御さんにも見てもらい、家でも親子で活かしていただけたらと思っています。

丸亀市のコミュニティセンターでも活動されていますね。内容を教えてください。
岡田コミュニティセンターで週1回、生涯学習クラブとして「運動クラブ」を実施しています。小学生17名ほどと一緒に体を動かすクラブで、特定のスポーツをするのではなく、いろいろな運動を行っています。例えば、新体力テストの開催が近づいている時には、良い結果が出て、子どもたちの自信が深まるように、シャトルランや上体を起こしのような運動をすることもありますし、簡易的なポートボールやサッカーなど、「うんどうあそび」がテーマではあるのですが、スポーツの要素を多く取り入れる時間も設定しています。
岡田コミュニティセンターで生涯学習クラブをするようになったきっかけは?
自身の子どもが今6歳なのですが、その子が1歳のころ、住んでいた郡家の方には公園がありませんでした。「なんでないのだろう?」という疑問があり、たまたま参加したイベントで出会った飯山の社会福祉協議会の職員さんと話したり、議員さんと話したりしていたのですが、そこで岡田の馬場フードセンターをご紹介してもらいました。そこは子ども食堂などを行っていて「あ、こういう切り口で子どもたちを支援する方法もあるんだ」と思いました。その馬場さんに、岡田コミュニティセンターの引田所長を紹介してもらって、そこからのご縁です。私が独立するタイミングで、いろいろお話させてもらう中で、生涯学習クラブで活動させていただけることになりました。

運動クラブ終わりにハロウィンのピニャータを実施(岡田コミュニティセンターにて)
以前からあるつながりと、新たなつながり
新しい活動、広がった活動、つながりが広がったものはありますか?
月1回、マルタスのキッズスペースで「うんどうあそび」を実施していますが、以前私がデイサービスで働いていたときに知り合ったケアマネさんがお子さんを連れて来てくれたことがありました。そういう以前関わりがあった方と出会うということが2~3件続きましたね。こうやって皆さん見てくれているのだなと思いましたし、そういうご縁やつながりがあるとは、自分の中ではあまり思っていなかったので驚きました。
どんどん新しい人に会っていきたいというのももちろんありますが、以前からのつながりも出てきて、そういうつながりが強ければ強いほど誰かご紹介していただける確率も高いのかなとも思うので、それも大事にしていきたいと思います。マルタスのように、自分がいつもいる場所ではないところで活動する意義は、そういうことなのかなということを見つめ直しています。

ほかの活動者とも情報交換などはしていますか?
キャリアカウンセリングカミツレの河合さんは、独立したときにお世話になりました。その後、僕自身もキャリアコンサルタントの資格をとったので、何か一緒にできたらいいですねという話はしたのですが、なかなか実現できていません。また、まるままの清時さんとも、知り合いでした。マルタス以外で知っていた方がマルタスで活動をされていることもありますね。まるままさんのマルタスインタビューも見ましたが、みんなすごく頑張っているなと思います。
マルタスの支援についてはどう思いますか。
マルタスという場所があること自体がすごくいいことだと思います。ほかのところで「丸亀にはこういう場所があるんですよ。市民活動もできるし、本も読めるんですよ」みたいな話をすると、みんな「すごいね!」と言ってくれます。
私自身の活動も4年目になり、担当の方ともだいぶいろいろお話させてもらっているので、このままのびのびさせてもらえたらなと思っています。これからも市民活動者のサポートをお願いしたいですね。
初めに話されていた郡家の公園整備も話が進んでいるようですね。子どもたちのために、今後考えていることなどはありますか。
公園については、あらかたのイメージができて、今後議会にかけられるそうです。この公園は、ボール遊びができることが一番の目玉です。
以前、アパートに住んでいたころ、子どもたちが車の車輪止めで石渡りみたいな遊びをしていたのが衝撃で、もっと遊べる場所があったらいいなというのが活動の根幹にもあったので、そこは今後も大事にしていきたいです。
マルタスのイベントでもキッズスペースでできる限りのことをしています。使う道具も100円ショップやアイデアでできるもので、おうちでも簡単に用意できるものにすることで、子どもたちの普段の生活につながるものになればという思いでしています。
また、学校のグラウンドで遊べるように開放してほしいというのは、強く言っていきたいと思っています。15年ほど前にあった学校の殺傷事件から今は施錠されている学校が多いですが、すごく貴重な空間だと思うので、うまく利用できたらいいなと思います。学校を開くことで、公園を作るために土地を税金で買う必要もなくなりますし。
子どもたちを守る手段なのかもしれないのですけど、それが逆に子どもたちの遊び場を奪っているのがジレンマですね。
他方で、少子化の影響か子どもたちを囲いこみすぎているのかなと考えてしまいます。それで逆に、生きにくくなった子ども達が不登校や自殺をする子が増えているのかもしれないなと。義務教育が終わったら不登校支援がなくなるんですよね。そして、大人になった瞬間に自己責任になるわけじゃないですか。練習試合もせずに本番みたいな。それで対応できるほど社会に出ていくことってすごく難しいことで、生易しいものではないことだと感じます。
自分はそういう教育機関とかには全然噛んでない個人で活動していますが、そういう個人事業主の私みたいなのがキャリアを伝えていくみたいなのもかなと思っています。

郡家コミュニティーセンターにて
今後の目標
今後チャレンジしたいことは?
今、丸亀市の施策などを見ていくとスポーツでまちを元気にしていこうとしていると思います。丸亀市総合運動公園の一帯をもっと盛り上げるというのがハード面の取組なのだと思いますが、ソフト面の充実も必要だと思います。根幹はできていますがもっと加速度的に広げていくには、いろいろな分野で活躍する人間がいないといけないと思います。
私自身としては、来年度から公立のこども園などの保育士さんたちと話をして、子どもたちの運動能力や困っていることなどを聞き、子どもたちと一緒にうんどうあそびなどを実践する活動を行う予定です。
3年前から行っていた岡田コミュニティセンターでの運動クラブからのご縁で、近くの保育園で運動指導をさせてもらっていました。そこから活動がつながっていき、レクリエーション協会の方に声をかけてもらう機会に恵まれ、今後やっていこうという流れになったのがきっかけです。
こども園で実際に聞いた話として、5歳児になったら椅子に背もたれがない椅子を使うそうなんですが、その椅子から落ちてしまう子がいると聞いた時には驚きました。そんな現場の声を聞いて例えば、そういう子が椅子から落ちないような体にするためには、どんな運動遊びをしたらいいかという提案をして、実際に一緒に子どもたちや先生たちと体を動かして運動遊びを体感してもらいます。そして、フィードバックの時間を設けて、振り返る時間を先生たちと取っています。結構、この時の時間は前向きになるというか、こんな風にやっていけばいいんだ!という先生たちのマインドの変化をすごく感じる時間で、継続してサポートしていき、丸亀市の保育現場から「うんどうあそび」が浸透し始めているなと感じます。様々な効果が出るように何年も掛けてやっていきたいと決意を新たにしています。
それと同時に、保育士さんのケアという観点で少ない時間の中ですが、アンテナを立てていきたいと思っています。保育士さんの仕事は大変で、辞めてしまう方や燃え尽きてしまう方がおられるというのを書面で見たことあります。実際にそこまでできるかは分かりませんが、その辺も含めてお話をしてみたいと思っています。
1年では無理だと思いますが保育士さんの声を聞いて、今後も現場で実践を続けてうんどうあそびについてまとめたテキストブックみたいなものを作りたいと思っています。先ほど話した椅子から落ちる子や転ぶこける子が減るような、そして保育士や指導者の方がそのテキストをもとに子どもたちに運動について伝える基礎基本になるようなものができればと思います。
これから市民活動をする方に対してメッセージをお願いします。
「市民活動」と考えるといろいろあります。独立したり起業したりして何かきっかけがないかと思ってマルタスに来られる方も多いのではないかなと思いますが、そういう方は正直、市民活動では続かないと思います。市民活動として何をしたいのか、何を続けるエンジンにするのかというのを見定めていただくことで、より充実した時間にして欲しいなと思います!