やさしい俳句入門 2022.4.28(木)
| イベントレポート
4月28日(木)、イマジン俳句会の小國裕美さんによる「やさしい俳句入門」が開催されました。
イマジン俳句会は、「俳句を楽しく生きがいに」という思いのもと、ひろく俳句する心を究め、俳句の作り方を学び、句作を楽しんでいます。
俳句は、5・7・5の17音字による一番短い詩です。17音の中に季語を入れ、四季それぞれの美しさ、自分の感じたことや発見などを表現します。「だれでも・いつでも・どこでも」が叶う、暮らしに寄り添った文芸です。
今回のイベントは、5名の参加者と小國さんの6名で、句会形式で行われました。句会とは、複数人が自作の俳句を出し合い、発表し、評価し合う集まりです。
始めに、小國さんから、「俳句とは、江戸時代の『俳諧の発句』から明治時代に正岡子規が名付け、ひとつの文芸として生まれ変わりました。自分の感じたことや発見したこと、季節の移ろいを17字で表現します。一人で作ることもできますが、そうなると独りよがりになりがちなので、句会で勇気を出してみんなに聞いてもらうことも大事だと思っています。ぜひ、楽しんで続けてみてください」とお話がありました。
そして、さっそく作句に移ります。一人につき、5句を目標に俳句を作ります。皆さん悩みながらもペンを走らせていきます。少し手が止まっている様子のときには小國さんが、「1つのものをじっとみるのも大事です。そのもののイメージなどを思い浮かべてみてください」とアドバイスをします。
20分ほど考えて短冊に俳句を書いたあと、全員の短冊を集めて、シャッフルします。1人に5句ずつ配布し、それぞれが淸記用紙に丁寧に書き写します。それに番号をふり、順番に用紙を回して、全員の俳句に目を通していきます。
確認した俳句は、復習ができるようにそれぞれが持ってきたノートなどに番号とともに書き写し、自分が気に入った俳句を選んでいきました。
その後、それぞれが選んだ俳句の番号を発表します。
そうして選ばれた俳句を、小國さんが読み上げていき、簡単な批評を行います。読まれた俳句は、この日いきなり5句も俳句を作ってくださいと言われたときの心境を読んだものや、近所を散歩しているときに見つけた風景などを読んだものなど多岐にわたり、小國さんが発表する間も、皆さん「うんうん」と頷いたり、思わず笑顔になったりと、俳句を通して楽しい交流となりました。
参加者からは、「会場の清潔な感じと参加した方の和やかな雰囲気が良く、先生の指導も大変良かった」、「できれば今後も続けたい」などと感想が聞かれました。
【編集部より】取材を通して句会という場所を始めて経験しましたが、俳句に向き合う皆さんの姿勢がとても真剣で、そんな中にも穏やかな空気が流れる雰囲気がとても素敵でした。17音の中の深い世界を、皆さんも体験してはいかがでしょうか。