レポート

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作る楽しみ、使う喜び 2022.2.1(火)~20(日)

2月1日(火)から20日(日)まで、「丸亀陶芸同好会」による展示「作る楽しみ、使う喜び」が開催されました。
「丸亀陶芸同好会」は、昭和38年に、「丸亀楽焼同好会」として発足し、現在は、土器コミュニティセンターを拠点に活動を続けています。丸亀市在住の田所勲先生を講師に、約15人が在籍し、土練り、形作り、釉薬掛け、窯焼きなどすべての工程を会員のみで行い、陶芸を楽しまれています。
今回は、土器コミュニティセンターで開催されている同好会の活動に赴き、その様子を取材しながら、尾崎茂幸会長やこの日の活動に参加されていた皆さんにお話を伺いました。

陶芸に親しむ

昭和38年に発足した「丸亀楽焼同好会」の活動から現在まで、たくさんの人が陶芸に親しんできました。現在はコロナ禍でなかなか活動に参加できない人もいるそうですが、取材当日は、9名が参加し、工房には楽しそうな声が響きます。

―尾崎さん
私が陶芸を始めたきっかけは、50歳くらいのときに単身赴任で東京に行き、調布市が主催の陶芸教室に参加したことです。その教室には4年ほど通い、そこそこできるようになったかなというタイミングでまた転勤となってしまって。その後、丸亀に帰ってきて、「まるがめお城まつり」で丸亀陶芸同好会の作品を展示しているのを見て、参加させてもらうようになりました。
「丸亀陶芸同好会」は、毎月第2・第4週の土曜日と日曜日、土器コミュニティセンターに集まり、活動をしています。「陶芸の活動を通じて、お互いの親睦を図り、自分を高め生きがいのある充実した人生を送るとともに、その学習成果を地域や社会活動に活かすことを目的とする」なんて、マルタスの活動紹介文にかっこよく書いていますが、実際は息抜きですよ(笑)ここに来て、いろいろなことをしゃべりながら陶芸をしているので、楽しい方は多いと思います。



奥深さを感じる

陶芸は、粘土の形成、乾燥、素焼き、釉薬塗り、本焼きとたくさんの工程を経て完成します。形成だけでも、手びねり、ひも作り、タタラ作り、ろくろ…とたくさんの技法があり、そこから釉薬塗りや色付けなど、焼き上がりまでどんな作品が完成するかわかりません。
丸亀陶芸同好会には、先生が一人と、会員は、陶芸経験者だけでなく初心者の方も在籍しています。お互いにわからないことなどを教えあいながら試行錯誤し、作品を作り上げていきます。

―尾崎さん
ここでの制作には、同好会としてのテーマはありません。個人個人が好きなものを作っていて、家で使うもの、飾りものなど人によってさまざまです。前会長の山本さんは、手作りの抹茶椀が家に500以上あるそうですよ。
技法も人によってさまざまです。例えば、ろくろは慣れるまでに時間がかかるので、使ったことのない人もいますし、好きでろくろでばかり作る人もいます。
知っている人や経験が多い人が教えあいながら、個々が作りたいものにチャレンジしています。同じ方法だけでなく、インターネットで調べて、新しいことにトライすることもありますよ。
また、コロナ禍の前は、希望者を募ってバスを借り、香川の窯元を見て回ったり、岡山の備前焼の窯元を回ったり…、勉強がてら団体旅行なども行っていました。そういうところを見ることはもちろん、一緒にお昼ご飯食べて、交流を図ることも楽しかったですね。




作る楽しみ、使う喜び

今回のマルタスでの展示では、「作る楽しみ、使う喜び」をコンセプトに行われました。3週間の期間中、何度か作品の入れ替えも行われ、花瓶やカップ、皿などの日用品から陶器のひな人形など、手作りの温かみのある作品が訪れた人を楽しませました。

―尾崎さん
展示は、「まるがめお城まつり」と、今年はコロナ禍で中止となりましたが、土器コミュニティで3月に開催する「弥生まつり」で、年2回、行っています。
今回、マルタスで「作る楽しみ、使う喜び」をテーマにした展示では、同じものばかりになると楽しくないので、いろいろな種類を置けるように考えました。また、3週間あったので私の独断と偏見で作品を変えてみて、見た人に「お雛さんの展示が良かったね」とほめてもらうこともあり、嬉しかったですね。





皆でわいわいと作る楽しみを

取材日は、皆さんが楽しみにしていた素焼きの窯出し日。窯から出された陶器を前に、皆さんの嬉しそうな表情が見て取れます。素焼き後は、作品に紙ヤスリをかけて磨きをかけ、スポンジで汚れを取った後に、色付けや釉薬塗りを行います。
「この色は本焼きしたらどんな色になる?」、「これはどんなふうに色を塗ろうかな」などとわいわいと話をしながら、参加者の皆さんは楽しそうに作品と向き合います。
ここでは、この日参加していた皆さんの声を紹介します。

・デザインを考える楽しみ、作る楽しみ、焼く楽しみがあります。
・器で人生が変わると思います。家では、全部自分が作ったものを使っています。
・ここに来るみんな、目的が違うのがいいですね。「そんな方法があるんだ」と勉強になり、世界が広がりました。
・モノを作る人はいい人が多いと思いますね。自分が作ったものを使うと、やっぱり愛着があって、所作が丁寧になりました。
・できあがりを考えながら色や釉薬を塗るのが楽しいです。
・いつでも質問しやすいですし、みんなで相談しながら作るのも楽しいです。





作ったものを楽しむ

第4週目の土曜日には、メンバーが作った抹茶椀で卓を囲み、お茶をたしなみます。和やかな雰囲気の中、笑いの絶えない時間が流れていました。そんな中、尾崎さんに今後の目標を伺いました。

―尾崎さん
今は、コロナ禍で参加できる人も減ってしまっています。また、現在の会員は仕事をリタイヤした年配者が多いですが、陶芸を趣味にしたい方は大歓迎なので、若くて力のある人に入ってほしいですね。そんな方が入ってくれると全体のレベルアップにもなりますし、もっと楽しくなると思います。








【編集部より】初めから最後まで笑い声の絶えない教室で、とても楽しい雰囲気が流れていました。しかし、作品に向き合う目は、皆さん真剣そのもの。完成までの時間を楽しみながら、また、出来上がったものを大切にする姿がとても素敵でした。
丸亀陶芸同好会の活動が気になる方はこちらをご覧ください。
【丸亀陶芸同好会詳細ページ(新しいウインドウが開きます)】